
2020年度から小学校でもプログラミングの授業が始まります。
プログラミングを行う上で、必要なことは2つあります。
- 考え方を学ぶこと。
- 実際にプログラムを組むこと。
実はどちらもかけても、プログラミングには必要なものです。
プログラミングという言葉は出てくるのですが、新しい教科であるため、何をしたらいいかわからないと考え込んでしまうかもしれません。
ここでは、プログラミングに必要な知識と、その参考書や問題集を紹介します。
プログラミングに必要な知識は?
プログラミングとは、コンピューターにあることをさせるために、動作手順をコンピューターに指示することです。
例えば、「ロボットの目の前にあるドアを、ロボットがドアを開ける」という手順をとると、
- ドアノブの位置を確認する。
- (ドアを開けたときにぶつからないように)ロボットの位置を調整する。
- 腕を動かしてドアノブをつかむ。
- ドアノブを時計回りに回す。
- ドアノブを引く。
- ロボットが通れるぐらいにまでドアが開いたら、ドアノブを放す。
- 腕を下ろす。
といった手順が必要です。
ほとんど無意識ですが、実は人も同じことをやっています。
ロボットに教え込むときは、この手順を一つずつ教えなければならないのです。
このような動作を教え込むのがプログラミングなのです。
すなわち、あることをやるために必要な手順は何かを見極めることが必要です。
また、コンピューターに人間の言葉を言っても理解することはできませんから、コンピューターが理解できる言葉で教える必要があります。
手順の学習は、パソコンやタブレットなどで実際にプログラムを組む作業ではなく、流れを考えて、書き出す作業です。
一方、プログラミングそのものは、パソコンやタブレットなどで手順を入力して、意図したとおり動くように作成することです。
したがって、プログラミングには、動作の指示するための手順とコンピューターに教え込むためのやり方の二つを学ぶ必要があるのです。
どちらか一方だけをやってもうまくいきません。
バランスよく、学習する必要があるのです。
どのような問題集や参考書で学習したらいいですか?
考え方を学習するための参考書や問題集
「プログラミング図鑑」は、プログラムを行う上で必要な内容や考え方を仕掛け本というかたちで実装したものです。
プログラミングって何だろう、という疑問に答えてくれる1冊です。
「プログラミング図鑑」でパズルや迷路、ゲームなどの書籍の仕掛けでプログラミングの基本的な考え方を学ぶことができるようになっています。
パソコンでプログラムを組むだけがプログラミングの勉強ではないということを教えてくれる1冊です。
穴埋め式のドリルですが、パルズ感覚でプログラミングを学習できるよう工夫されています。
そのため、自然とプログラミングで必要な感覚を学習できるようになっています。
もちろん、実際にプログラムをパソコンやタブレット上で組むのとは違いますので、プログラムを組むという学習も必要です。
ですが、プログラムを組むために必要な順序立て(アルゴリズム)をどうしたらいいかを考えることができるので、ぜひやってみたい1冊です。
学年別に難易度が上がっていき、使われている漢字等が変わってきます。
もし先取りして学習する場合には、漢字の読み方や意味などをフォローしながら学習していくといいかもしれません。
プログラミングを組むときに参考にする書籍
多くのテキストで、プログラミングの学習に「Scratch」を紹介しています。
「Scratch」は直感的にプログラミングが組めるように工夫されたものでありながら、自由度の高い作品を作ることができます。
ただ、この自由度が高い作品も作ることができるということは、できることがたくさんあり、初めて「Scratch」に触る人が、なにをしたらいいのか戸惑ってしまうことも問題になってきます。
「スクラッチ3.0でゲームを作ろう! 小学1年生からのプログラミング教室」では、できるだけシンプルにしてあるにもかかわらず、できた作品で遊ぶことができるようになっています。
つまり、作って終わりではなく、自分で作ったもので遊ぶことができるのです。
さらに、アレンジヒントなどもあるので、ブラッシュアップしようという試みも生まれてきそうな仕組みになっています。
また、男の子が好みそうなシューティングゲームなどばかりが収録されているのではなく、間違い探しゲーム、パズルゲーム、UFOキャッチャーといった女の子も遊びそうな内容もあるので、男の子、女の子どちらも遊べそうな内容になっているのもいいですね。
「Scratch 3」では、パソコンだけでなく、タブレット操作もできるようになっています。
「いちばんはじめのプログラミング[Scratch 3対応]」では、音を鳴らしたり、計算したりといった内容から、シューティングゲームといった少し本格的なものまでを、パソコンだけでなく、タブレット操作もフォローしているのが特徴です。
小学高3年生でもよめるように、言葉にルビが振ってあるばかりではなく、小学校3年生までに習わない言葉に説明が入っているところがおすすめです。
なお、掲載されている内容には中学校で学習する内容も含まれていますが、本の通り操作することでガー無を作ることができるので、本書を読む上では支障はないでしょう。
プログラミングを学習する玩具(幼児向け)
プログラミングロボ コード・A・ピラー マテル プログラミングRコードAピラー
つなげたパーツの命令で自走するイモムシロボットです。
8種類の連結を変えるだけで、走行ルートが自由自在になります。
遊びながら、どのような順序で動かせばいいのかというのを学習することができます。
5-6歳幼児のプログラミング学習用として使うことができます。
ただ、移動距離が長いので、広い場所でやる必要があります。
ドリームブロッサム LER2935 ボットリー コーディングロボット アクティビティセット
コースを作り、プログラムカードを並べ、リモコンにプログラムカードで作った内容を入力して、実行するというプログラムを作って実行するまでの一連の流れを、パソコンやタブレットなしで学習することができるようになっています。
自分で作ったものが動くことが視覚的にわかるようになっているので、成功したときのうれしさを味わうことができるでしょう。
ただ、移動距離が障害物を検知しない場合だと20cmもあるので、少し広い場所で遊ぶことが推奨されています。
幼児から遊べるように工夫されているので、あまり複雑なプログラミングをすることはできませんが、それでも直感的にプログラミングを学ぶことができるようになっている点がおすすめです。
プログラミングを教えるのは難しいと思っている保護者の方へ
プログラミングは新しくできた教科ですので、保護者の方が実際に学校で学習したことのない分野です。
やったことのない分野なので、どう教えたらいいか戸惑ってしまう可能性もあります。
先に紹介した参考書や玩具は、学習のしやすさを考慮してよさそうなものを紹介しています。
ただ、間違えたときなどの解説が必要であることから、出題されている内容を理解する必要があります。
解説するときに、少し難しいなぁと思ったとき、保護者向けの解説ブックがあるだけでも、かなり違うかと思います。
いろいろ探してみましたが、市販されているもので、詳しい解説ブックのついているものを見つけることができませんでした。
しかし、通信教育の教材でいいものをみつけることができました。
それが、
Z会プログラミング講座 with LEGO(R) Education
です。
LEGO(R) Educationを用いているので、遊び感覚でできるというのはもちろんですが、何よりもお子さんのサポートを保護者の方ができるように解説してある、「保護者用ガイド」があることです。
どのようにサポートしてあげたらいいかがわかると、解説するときに頼りになりますね。
内容は、基礎編(小1~小4推奨、1年間)と発展編(小4以上、2年間)の2つです。
基礎編の子供向けワークブックは、漢字がたくさん出てきますが、小学生1年生も読むことができるよう、ふりがなが振ってありますので、難しい漢字がでても、読むことができるよう配慮されています。
また、発展編の子供向けワークブックも難しい漢字にふりがなが振っています。
なお、プログラミングを行う際には、iPadが別途必要になります。
サンプルや受講内容については、公式サイト
Z会プログラミング講座 with LEGO(R) Education
で確認することができます。
ちょっと教えるのは難しいかなって思った方は、どのようなものかみてもいいかもしれませんね。